男色文学

「催情記」☆はじめて状を請(うけ)同心なき次第

☆はじめて状を請(うけ)同心なき次第 いやなものならば御返事御無用かさねてあげ候とも三度までは御返事あるまじく候 其上にてもたへずせめて御自筆なりともおがみたきなどと申こし候はそのときさつと御返事あるべく候 此中は細々御状まことに人を人とおぼし…

「催情記」☆人のほるる付目もと見つくる次第

☆人のほるる付目もと見つくる次第 音にききはじめて見つねに(常に)かたるあひだによらずふとこころうつり行(ゆく)事あり たとへばいけのはちすに寝うりたるあをやき(青柳)の風にふきわけられたれば月水にうつるに同じ そのごとくしぜんの道理天地のめぐみ血…

「催情記」目次

目次です。 一 人のほるる次第 付 目もと見付の事 一 初て状を請(うけ)返事の次第付 同心の返事無同心返事 一 間(あひ)のつかひの事 一 咄数(はなしかず)の事付 重て御咄有べきと思召方へ状の事 一 御寝様の次第付 夜いたむる次第の事 一 帰朝(かへるあした)…

「催情記」序

序 ときひをうつさむもあさまし 春のはなのさきあへぬ いつしかかがみのなみにおどろく まことやきのふ(昨日)はけふ(今日)のむかし けふあるとてもあすのことをたれ(誰)人のしらんや ただ人はかぜのまえのともしび(風の前の灯火) あさがほ(朝顔)のつゆにおな…

『催情記』の翻刻

今日から『催情記』の翻刻を始めようと思います。 くずし字は大学生のとき少し齧っただけなので至らないところばかりだと思いますがやらないよりかはマシでしょう精神で頑張ります。 テクストは古典文庫の男色物仮名草子によりました。 間違い等ご指摘くださ…