2020-04-10から1日間の記事一覧

「催情記」☆きんせい(禁制)の事

☆きんせい(禁制)の事 一 くさき物のたぐひ 一 さんせう(山椒) 一 なます皿手に持事 一 わん(椀)の内より人見る事 一 はし(箸)ねぶる事 一 湯のこ※1食を入くふ事 一 右の手にて椀とる事 一 あらめ 一 ゆみそ(柚味噌)※2のさらくふ事 一 あづき(小豆) 一 酒つめ…

「催情記」☆食物方の事

☆食物方の事 くがい(公界:公の場。世間)人中(ひとなか)にてふるまひくい候事くひやう(食ひ様)しなしなおぼしわかしゆ(若衆)□時はなにとなくぜん(膳)にすはる(座る)物なり ぜんにむかひよろこび候へば食(じき)よろこびとて人がわらふ(笑ふ)もの也 はし(箸)を…

「催情記」☆ふろ入の事

☆ふろ入の事 ふろ(風呂)へいるときは行共?なくともせつちん(雪隠)へ御ざれ それはなぜに ふろへいり又躰あたたかになれば思ひもよらぬけが(怪我)の人によりてあるものじやと人がいふた 又やうじ(楊枝)をつかひした(舌)をかき湯をかかりさて小ふろ※へ入べし …

「催情記」☆かたじけなき御文躰の事

☆かたじけなき御文躰の事 文躰によりかたじけなき事しなしなあるべく候 相手によりこころごころにて御入候ままこまかには申されず候 はなから御状にはみじかきよりながきがいつもよく候 ざれ事(戯言)まじりにいかにもいかにも御心やすき躰(てい)よきなり て…

「催情記」☆御心持かんようの事

☆御心持かんようの事 おさなきも老たるもまづ人はさしあひあいらしく(愛らしく)ほぢやほぢや※1とたをやかなるこそなんぼうめでたけれ かねていつくしき※2はそのさまいよいよまさり見事なものなり しなくだり(品下り)かほなる人なりともこのこころもち(心持)…

「催情記」☆知音御きりあるべき次第

☆知音御きりあるべき次第 そうべつ(惣別)ちゐん(知音)と御やくそく(約束)からはなにもかものこさずかたりてこそまことの道なれ さりながらいやと思ふ心も出来たらばあぢよく御きりなさるべく候 あるひは一年二年三年四年にてもいままでかやうにはなし申(もう…