「催情記」☆にほひぶくろの事

☆にほひぶくろの事

 

だて(伊達)なも吉

又たけたも吉じやかうすぎぬやうにあわせやう口傳あり

さてかがみ(鏡)をふところへ入べしなるほどうすきたけはものずき次第小ぐし(小櫛)をも入べしかがみなどは用心のためにもよく候

又むらさきのふくさ物も一つたしなむべし

主人の刀わきざしなどもつ(持つ)ときのため也

万事さやうに御心持肝要也