2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「催情記」☆御心持かんようの事

☆御心持かんようの事 おさなきも老たるもまづ人はさしあひあいらしく(愛らしく)ほぢやほぢや※1とたをやかなるこそなんぼうめでたけれ かねていつくしき※2はそのさまいよいよまさり見事なものなり しなくだり(品下り)かほなる人なりともこのこころもち(心持)…

「催情記」☆知音御きりあるべき次第

☆知音御きりあるべき次第 そうべつ(惣別)ちゐん(知音)と御やくそく(約束)からはなにもかものこさずかたりてこそまことの道なれ さりながらいやと思ふ心も出来たらばあぢよく御きりなさるべく候 あるひは一年二年三年四年にてもいままでかやうにはなし申(もう…

男色山路露読了!

面白かった…最後唐物夢オチなのもすごく良かった…。 挿絵も好みで言うこと無し。 後で感想等書こう。

「催情記」☆ねんじやをつる事

☆ねんじやをつる事 これはなをいろいろあるべく候 就中百が九十九までは能の座あるひはまひ(舞)あるひははあやつり(操り芝居のこと)わか衆かぶき(若衆歌舞伎)花見月見ふなあそび(船遊び)しゆえん(酒宴)の座しきにてそんでうその小しやう(小姓)を目とまり御ら…

「催情記」☆せかせの事

☆せかせの事 知音は本より三四五度御はなしなされしものにても一度にてもたがひに心うちとけたいせつにおぼしめすならばときどきはちと御せかせもよく候 貴所はそんでうそれに御しうしんと人もいふ とかくうき世はしれぬものじや 夜のまにかはるあすか川※1と…

「催情記」☆物をくる事

☆物をくる事 知音にても当座御はなし候ものにてもものをしんずる(進ずる)に御しんしやくも御心ねあさまし あまりくれすぎ御無用におほしめし候はば物すき気にあはぬほどにあづくるなどと御はづし有べく候それもたびたびもらはねばあひてつる物也 このだん御…

「催情記」☆知音の内人にしられぬ次第付忍段

☆知音の内人にしられぬ次第付忍段 あまりあまりを遠々敷あるもこはひとてしるもの也 参会のときは猶とかくかまはぬがよく候か 心はやたけにたがひに下ではくさりあをふとめもとたしなみ申事ひじ也 目もとならではあらはれぬもの也 ことに乱洒などにていよい…

「催情記」☆知音する次第 付間あしくなる事

☆知音する次第 付間あしくなる事 これはいふにいはれぬ事 あひての心中御みつけしだひ人間よく一心よくおくびやうけ(臆病げ)なくたのもしくうつけぬしまり者にて人の人たるものならばおほせあはせられ候ひてともしらが(共白髪)まで御知音なさるべく候 申(も…

「催情記」☆一度はなしいやと思ふ次第

☆一度はなしいやと思ふ次第 わりなくいふにより御どうしんあるときにわれらもたにのむもれ木(谷の埋れ木)いやしき身なれ共其様のやうにいふ人もありつれ共御ことはり申同心せず候へ共つかひの人もわりなく申され候間御目にかかり申べく候 かさねてはふつとな…

「催情記」☆朝帰いとまごひの事

☆朝帰いとまごひの事 やうやうよこ雲もひきひがしのそら(東の空)もほのぼのと朝のたそかれどき(黄昏時)にもならばもはやしろたへ(白妙)のそらになるほどに御かへり候へとて御もどしなさるべく候 いとまこひ(暇乞ひ)のときにわかれおもはぬ人はよもあらじ あ…

「催情記」☆御ねやうの次第付夜いたむる事

☆御ねやうの次第付夜いたむる事 しうしん(執心)の方へ行か、さなくは私宅へよぶか参会あつてねるまではいろいろはなしなどなされきげむよく(機嫌良く)あそばし候事専一に候 いかうほれたものはものもいはずしぎのかんきん(鴫の看経)したるやうにしてゐるもの…

「催情記」☆咄数の事付重て御はなし有べきと思召方へ状の事

☆咄数の事付重て御はなし有べきと思召方へ状の事 一度はぜひにをよはず(是非に及ばず)はなす事もあるべし そのうへはいよいよのこりおほかるものなり いま一度は此方より御はなし候てよく候 さ候はばそのまま御状かき御やりなさるべく候 文躰はしなしなある…

「催情記」☆間のつかひの事

☆間のつかひの事 かならず両人如在ないものならではつかひせぬものなり いやと思ふ方の使をきれずはなれずに御申候てのちにならねばつかひめいわくし 両ともにあひさつ(挨拶:仲)わろくなり又いひごとにもなるものなり はじめよりつんとつんと御申きりなさる…

「催情記」☆御同心あるべき御返事の次第

☆御同心あるべき御返事の次第 御はなし有べきとおぼしめすものならばなをもつて御しませ候て御返事もなくときどきかたじけながり申やうに御ねんごろの御目もと御ことばしせんはかまはひでかまふ御返事など見せいろいろに御ためし候へ あさあさとしてくたびる…

「催情記」☆はじめて状を請(うけ)同心なき次第

☆はじめて状を請(うけ)同心なき次第 いやなものならば御返事御無用かさねてあげ候とも三度までは御返事あるまじく候 其上にてもたへずせめて御自筆なりともおがみたきなどと申こし候はそのときさつと御返事あるべく候 此中は細々御状まことに人を人とおぼし…

秘本江戸文学選六 男色山路露

今日から昭和五十三年発行された「秘本江戸文学選六男色山路露」(日輪閣)を読み始めました。 これも以前買ったものでかなりの美品です。偉いぞ〜過去の自分(再び) 挿絵もあって翻刻済み訳付きなので読みやすい! だけどな〜大事なところは消してあるんですよ…